2013年4月10日

北陸新幹線

昨日、知事と県内19市町長との意見交換の場である“自治創造会議”が開催され、北陸新幹線延伸計画の敦賀以西ルートを巡り、費用負担や平行在来線の経営分離についての議論がなされたようだ。

知事は、平行在来線(北陸線、湖西線)をJR西日本から経営分離しない、費用負担は、受益に応じて関西全体で負担するという条件を盛り込んだ、関西広域連合の「米原ルート案」を説明し同意を求めたが、各首長からは苦言や異論が相次ぎ、会議は紛糾したようだ。
会議がごたごたするのももっともな話である。北陸新幹線が米原駅で東海道新幹線に接続するという米原ルートが、滋賀県の各地にどれ程の経済波及効果をもたらすのか、甚だ疑問である。
また、『いわて銀河鉄道』『青い森鉄道』『しなの鉄道』『肥薩おれんじ鉄道』など、新幹線開業によって、JRと分離された在来線は、すべて第三セクター形態の会社が運営している現実。
そして、福井県においても敦賀開業時には在来線が第3セクターへと経営分離されることが決定済みであることから、どうして敦賀から米原までだけが、依然としてJR西日本の経営のままでいられるのか、という懸念を考えたとき、
県内それぞれの自治体の長から「米原ルート案」に対してさまざまな意見が出るのは至極当然のことである。
米原市長もこの案に積極的な発言をしたと聞くが、そもそも北陸新幹線は、北陸圏と東京を結ぶためのものである、北陸圏から東京へは交通が不便であったから、新幹線を望まれる理由は理解できる。

しかし、北陸から関西圏、とりわけ、大阪までは、サンダーバードで十分ではないか、フリーゲージトレインの構想もあるので、あえて本市が米原ルートを推奨することもないと思う。
関西広域連合が、米原ルートを提案している側面に、西日本における大阪の中枢性が薄らいできていることがある。関西に基盤を置いていた企業も、本社機能を東京に移すなど、関西経済への影響が大きく、関西の政財界は危機感を覚えている。
したがって、関西広域連合は、早期に北陸新幹線の大阪延伸のため米原ルートを推進する必要があるのだ。
しかし、米原市としては、仮に米原駅接続になったとしても、本市にビジネスや観光、買い物での来訪者がより増えるとも思えない。依然乗り換え駅としての位置づけが変わることはないのである。
なによりも、新幹線開通によって在来線が第3セクター化され、通勤・通学・買い物・通院など市民の交通の利便性が阻害されては困るのである。
いまやるべきことは、新規事業所の集積や、にぎわい、活気づける米原の都市基盤整備を急ぐことだと思う。
であるからして、安易に、新幹線がくれば便利になる、町が発展する、元気になるという発想をしてはいけないのである。