2010年8月22日

行政視察

                      行政視察報告書
 
 この度、私ども清風クラブならびに秀峰クラブは、議会の活性化等あるべき議会像を求め、議会改革の先進取り組みをされている北海道・三笠市議会と同・栗山町議会を訪問し、議会基本条例制定の意義とその成果・課題を、また、地域の特性を活かした定住環境の整備を斬新なアイデアと緻密な計画のもと、事業の推進を図っておられる北海道・恵庭市の「花の田園住宅構想」について、実情を調査・研究するため、行政視察を行ってまいりました。
 以下、要旨をまとめましたので、報告申し上げます。
『参加者』清風クラブ 滝本善之、北村喜代信、岩崎文松 
      秀峰クラブ 丸本義信、鍔田明
                  記
 
(三笠市議会) 平成22年8月18日(水) 14時30分〜16時30分  
○議会基本条例について
1、 制定するに至った動機
平成19年の改選後、新議長の考えとして、市民に開かれた議会の一層の推進と市民との接点をもつことにより情報を正確に伝えることを条例化し、普遍的なものとする必要があるという意思があったため。
2、 制定の目的
これまで以上に市民にとって身近な存在となり、「より開かれた議会」を目指すことが必要であると考え、市政の情報公開と市民参加を基本に、議会が担うべき役割を果たすための基本的事項を定め議会の活性化を図り、市民の付託に応えられる議会運営の実現を図るため。
3、制定までに要した期間 
  平成19年5月 議長から、議会基本条例の制定について会派代表者会議の中で意思表示があり、以来、平成21年3月の第1回定例会に可決をし、概ね2年を要した。
4、制定のための手法
  (1)機関
    議員協議会(全議員 12名)を主として検討を行った。
  (2)住民意思の反映
    「議会側から市民へ一歩近づく」ことを基本にしていたため、市民からの意見を聴取することは特に行わなかった。
5、その他
ア、 反問権
    互いに疑義解消のための質疑はあり得ることから、敢えて「反問権」の文言は必要ないと考え、前文の中に基本精神を謳うことで対応した。
    (前文) 「(2つの代表機関である議会と長が)互いに活発な議論を行い」
イ、 議決事件の拡大
  議決事項の拡大(総合計画など)は行わなかった。
(恵庭市役所) 平成22年8月19日(木) 10時00分〜12時00分
○ 花の田園住宅構想について
開発は民間主体とし、行政の主な役割は「花の田園住宅構想」の策定、開発に伴う法手続、普及に向けた広報・宣伝活動におき、事業の推進を図る。
1、 基本理念 ガーデニングを通じた良質な住まいづくり
2、 基本目標 周囲の自然環境、田園地域と調和した、まとまりのある住宅地整備を行う。住宅地整備や居住者による花づくりを通じ、恵庭の地域環境や地域産業の振興を図る。趣味の合う人たちが、協力しながら住み続けることを通じて、もしものときにも安全な良好な住宅地をつくり、育てる。
3、 建設区域 飛び地(田園地域)、市街化調整区域(白地地区)、日常生活における利便性を確保できる場所にあること、小学校より3?以内かつバス停より1?以内にあること、最寄駅から5?以内にあること。
4、 敷地の面積 120坪を下回る規模で敷地分筆を行うことを認めない。(ガーデニング等を行えるゆとりある広さ)
5、 建築物の規模 建ぺい率30%、容積率50%、階数は3階まで、高さは10mまでとする、敷地境界から壁面までのセットバックは2m以上とする。
(栗山町議会) 平成22年8月19日(木) 14時30分〜16時30分 
○議会基本条例について【特徴】
1、 町民や団体との意見交換のための議会主催による一般会議の設置
2、 請願・陳情を町民からの政策提案として位置付け
3、  重要な議案に対する議員の態度(賛否)を公表
4、  年1回の議会報告会の開催を義務化
5、  議員の質問に対する町長や町職員の反問権の付与
6、  政策形成過程に関する資料の提出の努力義務
7、  5項目にわたる議決事項の追加
8、  議員相互間の自由討議の推進
9、  政務調査費に関する透明性の確保
10、 議員の政治倫理を明記
11、 最高規範性と4年に1度の見直しを明記
12、 町民から議会運営に関し提言を聴取する議会もモニターを設置
13、 有識者に政策づくりへの助言をもらう議会サポーターの導入
○視察研修まとめ
 まず、議会基本条例については、二議会を訪れ、既に設置され運用されている議会基本条例の制定過程とその背景、そして、成果や課題について勉強しました。
 二議会におかれては、住民に原点を置く議会へとシフトし、分権時代に対応したあるべき議会像の実現のため、自治体の基本計画や長期計画、各種のマスタープラン等を条例で議決事件に指定し、まちづくりの設計図作りにも議会も主体的に取り組む、あるいは、質問・質疑を一問一答方式で行う、また、議会報告会や住民懇談会等住民と議員が直接対話するなど議会活性化実現に努力をされています。
 「議会の活性化」という抽象的な概念を条例上明確にし、しかも、その中身は、単に「こうありたい」というレベルのものでなく、これまでの地道な取り組みのなかから、実現可能な事柄に絞り込んであり、具体的・現実的であることは注目に値するものであります。
 本市においても、今後この問題に早晩取り組まなければならないが、議会活性化のためには、条例設置など新たな制度が必要なのか、あるいは、現行の枠組みの中で、米原市議会の努力で議会の役割、機能、使命を果すことが出来るのか、両面から真剣かつ誠実に検討される必要があると思います。
 次に花の田園住宅構想について、豊かな自然環境、交通利便性を活かし、都市・農業と調和のとれた田園住宅環境の実現を目指す構想であるが、恵庭市の遊休地の利活用と人口定着の促進という観点から一石二鳥の効果が期待される施策であると思われます。
 本構想の実践には、行政の持つ調査・研究能力を十分に駆使し、住宅の需要者層の想定や景観整備(ガーデニングや花に関するイベント)、地域観光新興、住宅建築などを通じた関連産業への経済的波及効果など、あらゆる角度から細かく検証され、事業成功に向けた万全の準備がなされていると感じました。
 本施策は、市民と協働のまちづくりのお手本として評価するものであります。
その仕組みは、開発は民間を主体としている(運転手)、市の主な役割は、構想の策定、開発に伴う法手続き、普及に向けた広報・宣伝活動におき(助手)、事業の推進を図る、となっています。
 米原市においても個性豊かな地域社会創造のために本構想のように創意、工夫のなかでまちづくりを行わなければと痛感いたしました。
 最後に、今回の視察にご協力いただいた、三笠市議会、恵庭市、栗山町議会の担当者の皆様方、そして、本視察に際しての資料や計画工程表の作成、交通・その他手配にご尽力くださった米原市議会事務局に心より感謝申し上げます。